空を飛び、水に潜る、世界初の水空合体ドローンがロボット大賞「総務大臣賞」受賞

2022.10.12
リリース

KDDIスマートドローン、KDDI総合研究所、プロドローンが共同開発した世界初(注1)の「水空合体ドローン」が、「第10回ロボット大賞」の「総務大臣賞」を受賞しました。 同賞は、ロボット技術の発展やロボット活用の拡大などを促すため、特に優れたロボットや部品・ソフトウェア、それらの先進な活用や研究開発、人材育成の取り組みなどに対して授けられるものです。

水空合体ドローンは、空中ドローンと水中ドローンが合体し、モバイル通信による遠隔操作で、空を飛び水に潜ることができる世界初のドローンです。音響測位装置により、衛星利用測位システム(GPS)が使えない水中でもドローンの位置情報が分かるため、これまで船を出しダイバーが行っていた水中の監視・撮影を、船を出さずに、陸から遠隔で行うことができます。

水空合体ドローンで水中をより手軽に撮影できるようになるため、高齢化が進む水産業、老朽化が進む橋脚、ダム、港湾施設等の水域インフラ、河川や沿岸の災害対策での水中監視・撮影などの効率化が期待されており、福岡県北九州市にて洋上風力発電インフラの点検を想定した実証や、神奈川県真鶴町での牡蠣養殖場の点検実証など、実用化に向けた取り組みが進んでいます。

また、2022年10月19日から21日 の間、東京ビッグサイトで開催される「Japan Robot Week 2022」のロボット大賞合同展示にて、本機体を展示します。

KDDIスマートドローン、KDDI総合研究所、プロドローンは、水空合体ドローンにより、より安全・効率的な水域インフラ管理を実現し、今後期待される水域の更なる活用に貢献していきます。

詳細は別紙をご覧ください。


【別紙】

■水空合体ドローンについて

1.機体概要
・空中ドローンと水中ドローンを組み合わせ、空を飛び、水中に潜ることが可能です。
・水中ドローンをケージに収め、遠隔操作により水中ドローンの離脱・回収が可能です。

2.遠隔操作/撮影
 モバイル通信によりスマートドローンプラットフォーム(注2)に接続し、遠隔で水空合体ドローンの自律飛行指示や空中・水中カメラのリアルタイム中継を見ながら水中撮影が可能です。

3.音響測位
・音響測位により、水中ドローンの位置をマップ上で確認しながら操作が可能です。
・水中ドローンに装着した音響発生装置の信号を水面の空中ドローン内の音響受信装置で受信し、
 両方のドローンの位置測位結果を合成することで、水中ドローンの位置を特定します。

4.活用用途
船を出さずに、沿岸から水中の様子を確認できることから、日常的に船で養殖場や定置網の様子を確認している水産業監視、洋上風力/ダム/橋脚などの水中インフラ点検、出航前の船底点検、ブルーカーボン測定などさまざまな用途での活躍が期待されています。

5.開発体制
 スマートドローンプラットフォーム:KDDIスマートドローン株式会社
 音響測位技術:株式会社KDDI総合研究所
 機体制作:株式会社プロドローン

6.水空合体ドローン動画
 こちらよりご覧いただけます。

(注1)空中ドローンと水中ドローンが合体し、モバイル通信による遠隔操作で、
    空を飛び水に潜ることができる民生用途ドローンとして、3社が2021年5月31日に世界で初めて開発。

(注2)スマートドローンプラットフォームはモバイル通信による目視外自律飛行、
    遠隔監視制御を実現するためのプラット フォームです。

■ロボット大賞について
 ロボット大賞ホームページ(https://www.robotaward.jp/about/index.html)

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