ドローンが海中・海底探査の母船に?~高効率な海中・海底観測のための新しい海面基地としてのUAV~

2021.10.29
リリース
本研究中に飛行するPRODRONE機体のPD6B-Type2

 株式会社プロドローン(以下 PRODRONE)は、2021年6月に実施された、「AUVなどとの海面通信基地としてのUAVの実証に関する共同研究」(以下 本研究)に協力いたしました。
 本研究は、東京大学 生産技術研究所 海中観測実装工学研究センターの横田 裕輔 准教授と、明治大学理工学部の松田 匠未 専任講師が主導される研究であり、無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle、以下 ドローン)と自律型無人潜水機(AUV:Autonomous Underwater Vehicle)などの自律的な海中・海底観測機器を組み合わせることによる作業の効率化や、機動的な運用を目指しています。

 現在海中・海底の観測は、海上基地としては船舶を用い、船舶からリリースしたAUVは音響通信によって船舶と通信を行なっています。船舶の運用には大きなコストや機動性の不足が課題となっていましたが、これらの課題を解決するのが海上基地としてのドローンの活用です。ドローンは船舶に比較すると機体本体の機動性、燃費、運用体制、効率性などで優れていることが期待されます。しかしながらまだ実証事例が圧倒的に不足している状況でした。

本研究中の様子

 こうした背景から、東京大学の横田准教授と明治大学の松田専任講師の本研究グループは、ドローンを活用し、海面に滞留してブイのような計測や、海中計測の可能性を検討するなどの実証を行なってきました。本研究では、その発展として、ドローンを海上の基地とし、AUVなど海中・海底観測機器の母船として活用する実証試験を行いました。

 AUVなど海中・海底を自律的に調査する機器は、その位置検知性能だけでなく、海上基地との通信機能が重要ですが、本研究では、期待した機動性やコスト効果が確認できただけでなく、ドローン同士を沿岸域で通信させ、200m程度の通信が実現されていることも確認できています。

 さらに、船舶と比較して海中音響ノイズが少ないなど、さまざまな利点も確認でき、ドローンを利用した、沿岸域の海中・海底調査の大きな可能性が示されました。今後の重要な研究課題としては、長時間の運用を可能とするドローンや動力源の開発と、ドローンに運搬される観測機器の軽量化が挙げられており、PRODRONEとしても継続的に実証に協力していく予定です。

■観測の様子動画(YouTube)

■実験詳細につきましては、こちらの東京大学発表資料をご覧ください。

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