「DRONE EXPO 2022 in Aichi」実施レポート(日時:7月5日・6日 場所:愛知県豊田市)

2022.07.08
リリース

200km/hのレーシングドローンから40kgのポリタンクを運ぶドローンまで!
~豊田市上空を、近未来のドローンが飛び交った2日間~

雨交じりの「DRONE EXPO 2022 in Aichi」豊田市消防本部のデモ

 株式会社プロドローンは、7月5日、6日の2日間、愛知県豊田市の藤岡ヘリポートで“日本初、これがドローンが飛び交う近未来だ”を合言葉に「DRONE EXPO 2022 in Aichi(以下 本EXPO)」を主催しました。
 オープニングは、FAI/F3C RCヘリコプターで6回世界制覇をした伊藤寛規選手と、当社の社員で、2019年FAI/F3C世界選手権の日本選手団団長を務めた国井伸也選手がアクロバティックなランデヴーフライトを披露、来場者を沸かせました。
 ドローンはデジタル田園都市国家構想の下、中山間部や離島での近未来のインフラとして期待されており、また「強くてしなやかな日本」を標ぼうする国土強靭化の視点でも、その利活用が重要と指摘されています。当社はこれら社会課題、地域課題の解決に資するドローン開発を目指しており、今回は災害、監視点検、物流の3つのシーンを想定したデモを通じ、「ドローン前提社会」を一足先に披露しました。また、時おり雨が強く降る中、豊田市消防本部による山岳救助ドローンによる救助活動のデモや、風速30m/sの環境でも飛行できるヘリコプター型大型ドローンの飛行など、様々なドローンとそのユースケースもご覧いただくことができました。

【本EXPOの様子】

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【各デモフライト詳細内容】
1.豊田市消防本部

 ドローンレスキュー車がサイレンを鳴らしながら登場、山中での遭難者救助を想定した訓練を実施しました。ドローンに搭載されたカメラの映像を見ながら捜索し、遭難者にホイッスルを投下、遭難者が自ら吹くことで位置を地上捜索隊に知らせることを可能にし、上空にホバリングすることで要救助者の位置を示すことができました。警防救急課 廣瀨 貴之さんは、火災現場での状況把握や、海難救助にも使用していると説明しました。(豊田市消防様特別仕様PD4-AW)

2.株式会社快適空間FC
 大野翔太郎さんが登壇。昨今、急速に増えているドローン測量のデモンストレーションを実施しました。レーザー測量は、1秒間に75万発のレーザーを照射し、木が生い茂っている森などでも地形を正確に捉える特徴があり、従来のヘリコプターの飛行は高高度、高速であるのに対しドローンでは低高度、低速の飛行が可能となり、高密度なデータが収集し、短時間で正確な測量を行えることを説明しました。
 多少の雨天、夜間の飛行も可能なため、測量に要する日数をさらに短縮することも可能になります。また発災後72時間以内に人命救助を目指す中、いち早く被害を正確に捉える、二次災害を起こさないために地盤の状況を把握するなど、使用用途は広がっています。(PD6B-Type3)

3.クオールホールディングス株式会社
 クオールホールディングス株式会社 DX・AI推進室 室長の樫尾浩幸さんが解説しました。クオールホールディングスは「デジタル田園都市国家構想」の実現に向けて山間部・離島等、地方において医療リソースが届かない「不便」「不利」「不安」の解消を行う目的にて、通常時・緊急災害時を想定した医薬品のドローンによる配送の整備に向けた実証を行ない、来るべきドローン配送革命に向けた準備を行っています。
 デモンストレーションでは、温度管理や位置情報管理ができるトッパン・フォームズ株式会社が開発した医療品運搬ボックス、その後、20kg のウェイトを積んで飛行を実施しました。PD6B-Type3は重量のある経口補水液や栄養ドリンクなどを運搬するのに最適と説明しました。(PD6B-Type3)

4.社会実装早期実現に向けた機能紹介
 PRODRONE開発部長 伊藤聖人は、DO 178CのDesign Assurance Levelで「故障すると即墜落となるRiskA」、「全く影響を与えないRiskE」等の5段階で規定されていることに基づき、PRODRONEではリスクレベルを下げるための機能を開発していることを説明しました。
 プロドローンが開発した機体には、複数のマイクロコンピュータユニットが搭載されており、通常は別々のタスクをこなしています。メインのマイクロコンピュータユニットが異常を起こした際、他のマイクロコンピュータがその異常を検知し機能を代替することで致命的な故障を防ぐフェイルセーフを実現します。現在は開発の最終段階にあり、年内の実装を目指すと発表しました。

5.長時間、長距離飛行ができるPDH-GS120
 監視用と物流用の2機を同時にフライトしました。PRODRONE製品部マネージャー長澤哲弥が登壇し、圧倒的な長時間飛行、長距離飛行、耐風性が大きなメリットであると述べ、海上での監視や離島間の物流などに適していると説明しました。物流用機体の左右二つのカーゴバッグから、血液パックや緊急医療セットを取り出し、容量を示しました。

6.重量物運搬ドローンとPD4-AW-AQ
 CTOの菅木紀代一は、開発中の40kg以上の荷物を運搬できる羽が12枚ある機体のデモンストレーションを行いました。将来的には50kgを積んで50kmを移動できる機体製作を目指しているPRODRONEの意気込みが高い機体です。持ち上げて移動し、荷物をリリース、スタート地点に戻って着陸しました。
 続けて全天候型ドローンPD4-AW-AQを飛行しました。離陸し、飛行性能・移動速度の高さを見せた後、プールに着水、カメラからクリアな映像がおくられてきました。フライトを見たお客様からは、飛行の安定性について高い評価を受けました。

7.名古屋鉄道株式会社
 名古屋鉄道株式会社と、株式会社プロドローンは、安全・安心の「空のインフラ」を構築し、社会に貢献することを目的として、業務提携契約を締結しました。
 名古屋鉄道は、名鉄グループ中期経営計画「Turn-Over2023 ~反転攻勢に向けて~」で掲げる重点テーマ 「今後成長が見込まれる分野の収益力強化による収益構成の見直し」の一環として、『ドローン・空間情報事業への取組み』を推進するなか、ドローンスクール事業を展開するとともに、地域でのネットワークを生かしながら、地域課題の解決に資するドローンサービスの事業化に向けた取り組みを行っています。
 これまでも線路網の点検や災害時物流に向けて実証実験を重ねてきました。本業務提携契約を軸に、さらに「ドローンを安全安心の『空のインフラ』へ」をテーマに、両者で様々なサービスを展開し、地域社会に貢献してまいります。

■開催概要
名  称:DRONE EXPO 2022 in Aichi
主  催:株式会社プロドローン
共  催:DRONE FUND
協  賛:名古屋鉄道株式会社、クオールホールディングス株式会社、株式会社快適空間FC 
     他(順不同)
後   援:愛知県、豊田市、名古屋市、名古屋商工会議所
会  期:(1) メディア/関係者向け 7月5日(火)  9時00分 ~ 12時00分
     (2) 招待者向け 7月5日(火)13時00分 ~ 16時00分
     (3) 業界関係者向け 7月6日(水)  9時00分 ~ 16時00分
会  場:豊田市藤岡ヘリポート、PRODRONE本社

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