知多半島河和港から篠島まで海上航路を含む14kmをLEVEL3(目視外飛行)にて実現

2020.11.30
リリース
南知多町で配送実験中の「PD6B-Type3」

愛知県では、内閣府の未来技術社会実装事業である「『産業首都あいち』が生み出す近未来技術集積・社会実装プロジェクト」の一つとして、昨年度から「無人飛行ロボット社会実装推進事業」を行っています。(今年度事業の実施については、2020年7月7日発表済み)

11月12日、知多郡美浜町及び南知多町において「離島への配送」をテーマとして、オンライン診療及びオンライン服薬指導後の医薬品等の配送を想定した無人飛行ロボット(ドローン)の実証実験を下記のとおり実施しました。

株式会社プロドローン(代表取締役社長:河野雅一 以下、PRODRONE)は、マルチコプター型ドローンのPD6B-Type3を提供し、知多厚生病院のある知多市河和港から篠島まで海上航路を含む14kmをLEVEL3(目視外飛行)にて実現しました。今回の実験では、医療品輸送における温度管理などの安全性、配送スピード、運用コストなどを検証し、オンライン診療・オンライン服薬指導から医療品配送までを一気通貫して非対面式で行う流れを実証しました。PRODRONEは、ドローン機体と運行管理を担当しました。

当日ドローンの運行管理を担当したPRODRONEの営業部長の松永勝栄は、下記の通り述べています。

「海上航路を含んだ14kmということで、離陸地点ではほぼ無風でしたが、着陸地では風速8m/sec以上と天候条件に違いがありました。しかしながら、耐風性能に優れたPD6B-Type2をベースに新開発したPD6B-Type3は、安定した飛行性能を発揮し、離島などの諸島部への物流手段として有効であることが実証できたと思います」

■実施内容
(1)実験内容
・実証地域:美浜町、南知多町(美浜町河和港~南知多町篠島北部)約 14.0km
・実証テーマ:離島における無人飛行ロボットを活用した医薬品配送
・実験内容:
知多厚生病院等が篠島で取り組んでいるオンライン診療・オンライン服 薬指導事業の課題の一つである患者への医薬品配送について、無人飛行ロボットが患者に対して直接かつ迅速に配送する運用モでルを検証するため、離島への医薬品配送の飛行実験を行いました。
本実験では、PRODRONE製PD6B-Type3が、河和港から篠島まで約14kmの洋上を飛行ルートに、LTE通信を使用した飛行レベル3(無人地域での補助者無し目視外飛行)で医薬品を配送しました。また、今後想定される空域管理の課題について、中日本航空株式会社がKDDI株式会社等の協力の下、ヘリコプターと無人飛行ロボットの運航管理システムを連携し、互いの位置情報を監視できるシステムの試験を行いました。
飛行実験の前後には、知多厚生病院、日本調剤株式会社の参加・協力の下、オンライン診療・オンライン服薬指導を想定したデモンストレーションや医薬品配送後の着荷確認を行うことで、オンライン診療・オンライン服薬指導から医薬品配送までを一貫して非対面方式で行う一連の 流れを実証しました。

オンライン診療デモ風景
「PD6B-Type3」へ医療品を詰め込む日本調剤の薬剤師
海上高度50mを飛行する「PD6B-Type3」

(2)検証課題
・無人飛行ロボット配送による自動化・省人化を実現した際の運用コス ト算出や既存サービスとの比較検証
・医薬品配送における温度管理等の安全性、配送スピード等の検証

(3)事業実施体制
・実施事業者(事業委託先)
名鉄グループドローン共同事業体 (代表者:名古屋鉄道株式会社、構成員:中日本航空株式会社)
・協力事業者:PRODRONE(機体管理)、KDDI 株式会社(通信監理) 日本調剤株式会社(オンライン服薬指導)、知多厚生病院(オンライン診療)
・協力自治体:美浜町、南知多町

■株式会社プロドローンについて
株式会社プロドローンは、「世界一の産業用ドローンシステムメーカーになり世界を変える」を会社の目的としたB2Bカンパニーです。産業用ドローン市場に参入される多くの企業に対し、調査コンサルティング、機体開発、制御ソフト開発、サービスアプリケーション開発、量産まですべてをワンストップで提供しています。
株式会社プロドローン 会社概要
・社名:株式会社プロドローン (PRODRONE Co., Ltd.)
・代表者:代表取締役社長 河野 雅一 (こうの まさかず)
・資本金:1億
・本社所在地:〒468-0014 愛知県名古屋市天白区中平1丁目115番地
・ウェブサイト:https://www.prodrone.com/jp

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